下値は堅い
山和証券調査部部長・志田憲太郎氏 2025年06月12日 15時03分
日経平均株価は外国人投資家や企業の自社株買いに支えられ、当面下値は堅い展開となるだろう。日米の関税交渉が進展すれば、3万9000~4万円まで上昇すると予想する。
日経平均は世界の株価指数に比べて割安感があり、下値余地が小さいとみられているため、海外勢の買いが続きやすい。自社株買いを表明する企業がかなり増えていることも下支え要因だ。
ただ、株価が一段と上昇するには関税交渉の決着が必要だ。現時点で日米交渉の先行きについては期待しづらいが、25%の自動車関税や一律10%の相互関税が残るシナリオでも3万9000円までの上昇は見込める。自動車関税が撤廃されれば、自動車をはじめ出遅れていた大型株中心に値上がりし、年末には4万円を付けることも可能だろう。人工知能(AI)普及に向けたデジタルトランスフォーメーション(DX)関連銘柄などにも買いが広がりそうだ。