年末に4万2000円
大和証券ストラテジスト高取千誉氏 2025年06月02日 14時24分
トランプ関税を巡る米国と各国の交渉が進展することで、日経平均株価は年末に4万2000円を付けると予想する。
目先は自律反発が一巡し、割安感に着目した買いは落ち着きそうだ。日経平均はいったん3万7000円前後の水準で横ばいとなるだろう。トランプ米大統領は関税政策で強硬姿勢を再び強めているが、いずれ交渉は前向きに進むとみている。不透明感が晴れることで、年後半に株価は日米ともに上昇していく。また、トランプ大統領肝煎りの減税法案が成立すると、米国内総生産(GDP)を押し上げる効果が期待される。財政悪化を巡る懸念が過度に高まらなければ、景況感の改善とともに株価を支える要因となるだろう。
日米交渉では、相互関税の上乗せ部分が完全に撤廃され、自動車関税で譲歩が引き出せれば、かなりポジティブな材料となる。ただ、交渉が長引き、想定を上回る高い関税率を残すと、株価は下振れる恐れがある。