インド旅客機墜落、現場からブラックボックス回収=死者265人に、首相現場視察 2025年06月13日 17時07分

13日、インド西部アーメダバードで、旅客機が墜落した現場を視察するモディ首相(右)(印政府当局提供)(AFP時事)
13日、インド西部アーメダバードで、旅客機が墜落した現場を視察するモディ首相(右)(印政府当局提供)(AFP時事)

 【ニューデリー時事】インド西部アーメダバードで地元航空大手エア・インディアが運航する旅客機が市街地に墜落した事故で、ロイター通信は13日、警察が飛行記録などを収めたブラックボックスを現場から回収したと伝えた。2個あるうちの1個だといい、当局は今後事故原因の調査を本格化させる。事故から一夜明けた同日も取り残されている被害者がいないか現場で捜索が続いた。
 事故では、乗客乗員242人のうち241人が死亡した。地元メディアによると、地上で巻き添えとなった人も含め、これまでに計265人の死亡が確認された。旅客機が激突したのは医科大学の施設で、医師やその家族が生活していた。死者数はさらに増える恐れがある。
 モディ首相はこの日、墜落現場を視察。近くの病院で搭乗者のうち唯一生還した英国人男性を見舞った。モディ氏はX(旧ツイッター)に「壊滅的な現場だ」と悲惨さを伝え、遺族に哀悼の意を示した。
 墜落したのは米ボーイング787型機。アーメダバードから英ロンドン・ガトウィック空港に向かう便だった。米運輸安全委員会(NTSB)や英国の航空事故調査当局は調査官のインド派遣を決定。印政府が安全性を確認するため、同型機の運航停止を検討しているとの報道もある。
 生存者は、離陸して30秒後に突然ごう音がしたと証言した。機体に何らかのトラブルが起きてエンジン出力が低下し、墜落した可能性がある。 

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