来年には4万円回復
SMBC日興証券投資情報部部長・太田千尋氏 2025年04月11日 14時26分
日経平均株価は、秋ごろにも上昇基調に転じ来年には4万円を回復するだろう。夏にかけては相互関税など米政権の政策動向が見通せず、不安定な値動きが続きそうだ。しかし、相互関税発動で景気への不安感を募らせた各国による財政出動が期待され、世界景気の持ち直しを背景に株価は再び上昇すると考える。
相互関税がサプライチェーン(供給網)再構築をもたらしても、影響は限定的とみる。関税政策による混乱が落ち着けば、世界景気が回復し国内企業の業績が緩やかに拡大していくと確認できるだろう。賃上げにより堅調な内需が期待できることも下支えしそうだ。
リスク要因は、米中の貿易摩擦がくすぶり続けることだ。対立の継続は、両国経済に悪影響をもたらす。今後妥協点を探るとみられるが、対立が悪化すれば米国で景気減速と物価上昇が同時進行するスタグフレーションに陥る可能性があり、日本株の重しとなりそうだ。