底値圏に達した
ブーケ・ド・フルーレット代表・馬渕治好氏 2025年04月10日 15時05分

 株価は底値圏に達したとみている。ただ、当面は値固めが続き、上下に振れやすい。
 最近の下落により、東証株価指数(TOPIX)ベースのアナリスト予想に基づく株価収益率(PER)は一時11倍台にまで低下し、近年のレンジを割り込んだ。企業業績は見通しづらくなっているが、そろそろ底打ちしてよい水準だ。米国市場でも投資家心理が過度に悲観に振れていることを示す指標が出ており、米株も短期的には底入れしておかしくない。
 とはいえ、トランプ関税は始まったばかりだ。実体経済に本格的に影響するのはこれからで、まず、5月に発表される4月分の経済統計を見極める必要がある。米国では今週、2025年1~3月期の決算発表も始まる。4月後半から5月前半にかけては、関税の経済への悪影響を相場に織り込む局面になる可能性もある。株価は底入れしつつあるが、上昇力の増大は5月まで待たねばならないだろう。

私の相場観