3万円前後まで下押しも
T&Dホールディングス財務戦略部長・深井敦史氏 2025年04月07日 14時16分

 今年度前半の日経平均株価は下値不安を抱えながらの動きとなり、3万円前後まで下押すリスクが残る。
 米国による相互関税の詳細が発表され、世界的に株安連鎖が続いている。今後の焦点は、米国と各国の交渉の行方に移っていく。交渉により関税率が引き下げられれば、不安も徐々に払拭されよう。ただ、欧州などが報復関税を実施し、貿易戦争の様相が強まれば、関税が再び嫌気され、世界的にリスク回避の動きが強まるだろう。関税発動で米国も痛手を受け、景気が減速しながら物価上昇が同時に進むスタグフレーションへの懸念も一段と強まるかもしれない。国内では7月に参院選があり、政局不安が相場の重荷になる可能性もある。
 年度後半には米景気に配慮したトランプ減税などの対策が期待されるだけに、現在はその時期からの上昇に向けた買い場を探る姿勢でよいのではないか。

私の相場観