底固めから上昇へ
ウェルスリード代表取締役・浜島成士郎氏 2025年04月08日 14時26分
トランプ米政権が発表した関税率が想定以上に強烈かつめちゃくちゃで、世界的株安を引き起こした。パニック売りの収束後は徐々に底値を固め、5~6月ごろから上昇に転じるだろう。日経平均株価の上値は当面3万8000円程度だ。
関税政策は景気の足を引っ張る可能性があるが、引き上げ措置は1回限りで持続的な物価上昇にはつながらない。報復合戦に発展する懸念は残るが、インフレが過度に加速するとは考えにくい。
今後、企業の決算発表が始まる。現時点で関税の影響を見極めるのは困難だ。設備投資を含めいつも以上に保守的な予想になりそうな分、先行きの上振れが期待できる。
日銀の利上げシナリオにも影響が出そうだ。利上げが企業の新陳代謝を促し、筋肉質な日本経済をつくるきっかけになるとの期待が当てにできないかもしれない。いずれにしても、個別企業の業績見通しをよく確認し、選別して投資することが必要になるだろう。