底堅く推移も上値は重い
野村証券投資情報部ストラテジスト神谷和男氏 2025年02月10日 14時22分

 日経平均株価は3月末まで4万円を中心としたレンジで底堅く推移するだろう。企業の2025年度の業績見通しが出そろうまで、国内の材料は乏しい。トランプ米政権の政策に対する先行き不透明感もあり、上値は重いとみている。24年9月以降続く3万7600~4万1000円のレンジ内でもみ合う展開となりそうだ。
 足元の日経平均の株価収益率(PER)は約15倍となっており、3月末まではこの水準を維持するだろう。セクター別では、日銀の金融政策正常化の流れを受けて本業の利益が拡大している銀行業など内需関連に注目している。内需企業が業績を伸ばすことができるかどうかが、日本株上昇のカギになると考えている。しかし、急激な円高進行はリスク要因だ。
 企業の25年度業績見通しや株主還元強化の姿勢が明らかになれば、指数は上昇基調に転じるだろう。6月には史上最高値更新を期待する。

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