反発は米金利次第
アセットマネジメントOneチーフマーケットアナリスト清水毅氏 2024年04月25日 14時38分

 足元の日経平均株価の下落は、米国の利下げ観測後退とハイテク株への様子見姿勢に、中東情勢悪化が追い打ちをかけた形だ。米政策金利の高止まりが続く中では本格的な反発になりづらく、米金利動向次第になる。
 今期の企業業績の利益予想は当初保守的な数字で始まり、最終的に前期比2桁の増益になるとみる。中国経済はさえないが、米国の強さが際立ち、外需の心配はしていない。内需はインバウンド(訪日客)需要が底支えする。日経平均は11月の米大統領選付近でぐずつくものの、期末に4万3000円程度まで上昇すると予想する。
 企業行動の変化も重要だ。資本効率改善の取り組みや賃上げはその証左だが、今後は生産能力増強といった設備投資に期待したい。内部留保を投資に回す経営者マインドの変化が肝要になる。
 国内のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は良好だが、不安定な国内政治の動向には注意が必要だ。

私の相場観