夏まで踊り場続く
第一生命経済研究所首席エコノミスト永浜利広氏 2024年04月24日 14時45分

 東京株式市場では、米国の利下げ期待後退など悪材料が重なっている。日銀が追加利上げを急ぐとの見方も浮上しており、夏までは踊り場が続きそうだ。日経平均株価は当面、3万6000~4万円の大きなレンジ内で推移するだろう。
 日経平均は3月に一時4万1000円台まで急伸。その後は米国の利下げ観測後退や中東情勢の緊張、世界的な半導体市場の先行き不安という「三大ショック」に見舞われ、下げ足を速めた。円安・ドル高の進行に押される形で、日銀が早ければ7月に追加利上げに踏み切るとみられることも株式市場の先行き不透明感を増している。
 このため、日経平均は当面、さえない値動きを強いられそうだ。ただ、直近の株価下落で三大ショックの織り込みは進んだとみられ、株価の下落余地は小さいだろう。米国の利下げ開始が現実味を増してくるにつれて、再び上昇基調を強めそうだ。

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