米軍、尖閣含む17地域で実施=「航行の自由」年次報告 2024年05月09日 14時06分

8日、台湾海峡を通過する米海軍のミサイル駆逐艦「ハルゼー」(米海軍提供)(AFP時事)
8日、台湾海峡を通過する米海軍のミサイル駆逐艦「ハルゼー」(米海軍提供)(AFP時事)

 【ワシントン時事】米国防総省は8日、「航行の自由作戦」に関する2023年度(22年10月~23年9月)の年次報告書を公表した。それによると、米軍は中国や日本、台湾など17カ国・地域での過剰な海洋権益の主張29件を対象に作戦を行い、前年度(15カ国・地域の22件)から増加させた。
 航行の自由作戦は、国際法に反する過剰な海洋権益を周辺国が主張する海域に、艦船や航空機を意図的に送り込み、異議を唱えるもの。報告書は「過剰な主張を放置すれば、全ての国・地域が享受する権利と自由が制限されかねない」と懸念を示した。
 23年度には、前年度に実施しなかった「対馬海峡と沖縄県・尖閣諸島に近接した海域」に加え、台湾周辺海域や南シナ海、東シナ海などで作戦を実施。覇権主義的な動きを強める中国を強くけん制した。 

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