〔NY石油〕WTI続伸、64.80ドル(25日) 2025年08月26日 05時09分

 【ニューヨーク時事】週明け25日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、ロシア産石油を巡る供給懸念がくすぶる中、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月10月物の清算値(終値に相当)は、前週末比1.14ドル(1.79%)高の1バレル=64.80ドル。11月物は1.08ドル高の64.31ドル。
 ウクライナ情勢を巡るロシアとウクライナの首脳会議実現に向けた動向が注視される中、トランプ米大統領は22日、和平実現について2週間以内に見通しが分かるとした上で「非常に重要な決断」を下す考えを示した。トランプ氏は「重要な決断」について、「大規模な制裁か関税かその両方か」と述べた。一方、バンス副大統領は24日放送のNBCの番組で、ロシアがウクライナ侵攻の停戦に関し「大幅な譲歩をした」と明らかにし、米欧などによるウクライナへの「安全保障」の容認などを例示した。和平交渉の行方に不透明感が強まる中、米国が対ロ制裁の強化に踏み切れば、ロシア産石油の供給混乱につながるとの警戒感は根強く、原油は終日プラス圏を堅調に推移した。
 ウクライナによるロシアのエネルギー施設に対する攻撃も引き続き買い材料視された。ウクライナはこのところ、ロシアの製油所や輸出関連のインフラに対するドローン攻撃を強めており、地元当局はロシアのノボシャフチンスクの製油所ではウクライナのドローン攻撃により、24日時点で火災が4日続いていると明らかにした。
 ▽ガソリン=続落。中心限月9月物の清算値は1.02セント安の1ガロン=214.83セント。
 ▽ヒーティングオイル=反発。9月物の清算値は3.94セント高の1ガロン=234.75セント。

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