〔NY金〕小反落、3417.50ドル(25日) 2025年08月26日 03時56分
【ニューヨーク時事】週明け25日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による金融政策の転換を示唆する発言を受けた買いが一巡し、小反落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前週末比1.00ドル(0.03%)安の1オンス=3417.50ドル。相場は前週末、中心限月の清算値ベースで約2週間ぶりの高値を更新していた。
パウエルFRB議長は22日、西部ワイオミング州で開催された年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演。雇用の下振れリスクが増大しているとした上で「政策スタンスの調整が必要になる可能性がある」と言明。9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを検討する可能性を示唆した。金融緩和観測の高まりを背景に米長期金利低下、ドル安・ユーロ高が進む中、ドル建てで取引され、利子の付かない資産である金は急伸していた。この後を受け、週明けのこの日は上げ一服状態となり、動きは限定的だった。
外国為替市場ではドル売り・ユーロ買いが巻き戻され、ドル建てで取引される金の割高感につながり、相場は若干下押しされた。
市場では、パウエル氏の発言を消化後、米商務省が29日発表する7月の米個人消費支出(PCE)物価指数で、足元のインフレ動向を見極めたいとの思惑が広がっている。市場予想(ロイター通信調べ、25日現在)では、変動の激しい食品とエネルギーを除いたコアPCE指数は、前年同月比2.9%上昇(前月2.8%上昇)となったもよう。