〔NY石油〕WTI続落、66ドル台(15日午前) 2025年07月16日 04時27分
【ニューヨーク時事】15日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米国による対ロシア制裁に交渉の余地が残されたことで供給混乱をめぐる警戒感が後退し、続落している。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は午前10時10分現在、前日清算値(終値に相当)比0.53ドル安の1バレル=66.45ドル。
トランプ米大統領は14日、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、50日以内に停戦合意に応じなければ、高関税を含む経済制裁を課す考えを表明した。ただ、米国による対ロシア制裁が即時発動ではなかったことで、米国がロシア側に交渉の余地を残したとの受け止めが広がった。対ロシア制裁強化に伴うエネルギー供給不安が後退し、原油は売りが優勢となっている。
中国国家統計局が発表した第2四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比5.2%増と、市場予想(ロイター通信調べ)の5.1%増を小幅に上回ったものの、伸びは前期からは鈍化。米国との貿易摩擦激化への警戒感が強まる中で、中国への景気減速に伴うエネルギー需要見通しにも懸念が強まっている。