〔米株式〕NYダウもみ合い、8ドル安=ナスダックも小動き(26日午前) 2025年08月27日 00時16分
【ニューヨーク時事】26日午前のニューヨーク株式相場は、トランプ米大統領が、連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事の解任を表明したことに関心が集まる中、もみ合っている。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時05分現在、前日終値比8.59ドル安の4万5273.88ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は4.30ポイント高の2万1453.59。
トランプ米大統領は25日、FRBのクック理事が住宅ローンに関連して虚偽の申告をしたとして、即時解任すると発表した。FRBへの政治的圧力が一段と強まった形となり、FRBの独立性が揺らぎ、今後の金融政策に影響するとの懸念が強まり、米株の圧迫材料となっている。
ただ、トランプ氏によるクック理事の解任が合法かどうかは今のところ不明で、今後の動向を見極めたいとの思惑も根強く、米株の下値は限定的。米民間有力調査会社コンファレンス・ボード(CB)が26日発表した8月の消費者景気信頼感指数は97.4と、市場予想(ロイター通信調べ)の96.2を上回り、米株を支えている。FRBが9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを再開するとの期待も引き続き相場の支援材料。
個別銘柄では、ボーイング、IBM、ユナイテッドヘルス・グループが高い。一方で、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなどの金融銘柄が軟調となっている。ダウ構成銘柄ではイーライリリーが上昇。肥満症治療薬として開発中の経口薬について、最終段階の第3相臨床試験(治験)に成功したと発表した。