〔NY金〕反発、3433.00ドル(26日) 2025年08月27日 02時53分

 【ニューヨーク時事】26日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、安全資産としての金需要が意識され、反発した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比15.50ドル(0.45%)高の1オンス=3433.00ドル。
 トランプ米大統領は25日、連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事が住宅ローンに関連して虚偽の申告をしたとして、即時解任すると表明。クック氏宛てに通告した署名入りの書簡をSNSで公表した。これを受け、中央銀行の独立性を巡る懸念が広がり、安全資産としての金買いが先行した。
 FRBの人事を巡っては、トランプ氏は、利下げ判断が遅すぎるとパウエルFRB議長を批判し、辞任を繰り返し要求。クック氏の後任には利下げを推進する人物を充てる可能性がある。パウエル氏が前週末の講演で利下げ検討を示唆したこともあり、依然として利下げ期待が高まっており、引き続き相場を支援した。
 市場は、週内に発表される4~6月期の米GDP(国内総生産)改定値や、7月の個人消費支出(PCE)物価指数に注目。FRBの今後の金融政策の方向性を見極める手掛かりを得ようとの思惑が広がっている。
 このほか、香港政府統計局が26日に発表したデータでは、7月の中国による香港経由の金純輸入量は前月比126.81%の43.923トンとなった。

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