〔NY石油〕WTI反落、63ドル台(26日午前) 2025年08月26日 22時56分
【ニューヨーク時事】26日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米制裁強化に伴うロシア産石油の供給混乱懸念を手掛かりとした買いが一服し、反落している。米国産標準油種WTIの中心限月10月物は午前9時45分現在、前日清算値(終値に相当)比0.98ドル安の1バレル=63.82ドル。
トランプ米大統領はロシアとウクライナの停戦を目指し、両首脳の会談実現に向けた調整を進めている。しかし、両国は交渉で有利な条件を引き出すため、互いに攻撃を継続。ロシアがウクライナ東部で進軍を加速させる一方、ウクライナもロシアの製油所や石油輸出施設に対するドローン攻撃を実施した。こうした動きを受け、トランプ氏は22日、和平合意の実現見通しを見極めた上で、2週間以内に「非常に重要な決断を下す」と語り、制裁や関税でロシアに対する圧力を強める考えを示した。
これを受け、市場では供給リスクをにらんだ買いが優勢となっていたが、この日はいったん利益確定の売りが台頭。ただ、情勢の進展を見極めたいとの思惑が強く、積極的な商いは手控えられている。