〔NY外為〕円、147円台前半(21日) 2025年07月22日 06時39分
【ニューヨーク時事】週明け21日のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の低下を背景に円買い・ドル売りが優勢となり、円相場は1ドル=147円台前半に上昇した。午後5時現在は147円30~40銭と、前週末同時刻(148円79~89銭)比1円49銭の大幅な円高・ドル安。
欧州連合(EU)は米国との貿易交渉を巡って合意の見通しが立たず、幅広い対米報復措置を検討していると報じられた。8月1日の関税発動日を控え、米国とEU間の関税交渉の行方に不透明感が広がり、米長期金利が低下。日米金利差の観点から円買い・ドル売りが優勢となった。
20日に投開票が行われた参院選では、与党が全体の過半数を割り込んだものの、石破茂首相が続投を表明。結果内容はいずれも事前に市場が警戒していたほどではなかったと見なされたことから、円の買い戻しが優勢となった。前週末は与党が苦戦していると伝えられる中で日本の財政悪化が警戒され、円売り・ドル買い基調となっていた。
ベセント米財務長官は21日、CNBCテレビとのインタビューで連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を含め、政策運営が「うまくいっているか」を調査する必要があるとの認識を示した。ベセント氏は21日夜にFRB本部を訪れ、金融政策など幅広い分野に関して演説するという。FRBの独立性が損なわれるとして、ドル売り圧力となった面もある。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1693~1703ドル(前週末午後5時は1.1626~1636ドル)、対円では同172円28~38銭(同172円93銭~173円03銭)と、65銭の円高・ユーロ安。