〔米株式〕NYダウ反発、160ドル高=ナスダックも高い(21日午前) 2025年07月21日 23時30分
【ニューヨーク時事】週明け21日午前のニューヨーク株式相場は、米欧の貿易協議などの行方に楽観的な見方が広がる中、反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時5分現在、前週末終値比160.40ドル高の4万4502.59ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は151.19ポイント高の2万1046.85。
トランプ米政権は今月、欧州連合(EU)やカナダ、日本、ブラジルなど貿易相手国に対し新たな関税率を書簡で通知。発動は8月1日からとしている。通商協議の動向に注目が集まる中、ラトニック米商務長官は20日、米CBSテレビのインタビューで、EUとの貿易協定の締結に自信を示した。貿易協議の進展に対する楽観的な見方が一部で台頭し、ダウはひとまず買いが先行している。
週内に発表される米企業決算への期待感も相場の下支え要因。グーグルの親会社アルファベットやテスラは23日の引け後に四半期決算の発表を控えており、投資家らは注目している。22日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による発言機会も予定され、今後の金融政策の方向性を占う上で関心が集まっている。
一方、米民間有力調査会社コンファレンス・ボード(CB)が午前発表した6月の景気先行指数は前月比0.3%低下と、市場予想(0.2%低下=ロイター通信調べ)を下回った。ただ、発表後も相場は上げ幅を拡大している。
ダウ構成銘柄をみると、ベライゾン・コミュニケーションズが3%超高。通期の利益見通しを上方修正したことが買い材料視された。ナイキやアップルも買われている。一方、スリーエムやアメリカン・エキスプレスなどが下落している。