〔米株式〕NYダウ続伸、86ドル高=ナスダックも高い(9日午前) 2025年05月09日 23時16分

 【ニューヨーク時事】週末9日午前のニューヨーク株式相場は、米中の貿易摩擦が緩和に向かうとの期待感から買いが先行し、続伸している。午前10時現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比86.19ドル高の4万1454.64ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数が109.97ポイント高の1万8038.11。
 トランプ米大統領はこの日、今週末スイスで開かれる米中両国の閣僚級協議を前に、「対中関税は80%が正しそうだ」とSNSに投稿。協議の結果次第で、追加関税を現行の145%から大幅に引き下げる考えを示唆した。米政権は前日、各国・地域と進める関税交渉で、英国と初の協定合意に至ったと発表。協議中の日本や韓国、インドなどとの早期妥結への期待感が台頭している。
 一方、ロイター通信によると、7日までに1~3月期決算を発表したS&P500種構成企業のうち、約75%が市場予想を上回る業績を計上。しかし、先行き不透明感を理由に多くが収益見通しの公表を見送り、貿易交渉の進展が待たれる状態となっている。
 このほか、6~7日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を終え、この日は早朝から連邦準備制度理事会(FRB)高官らの発言が相次ぎ報じられ、市場関係者の注目を集めている。
 個別銘柄を見ると、四半期決算を発表した企業の売り買いが活発。配車サービスのリフトが19.5%高、画像共有サイトのピンタレストが10.9%高と、そろって急伸。半面、旅行予約サイト大手エクスペディアは7.5%安と下落している。

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