【2025年4月30日~5月1日】総裁定例記者会見(一部抜粋・要約) 2025年05月02日 17時34分

総裁記者会見一部抜粋・要約(2025年5月2日)

1.今回の金融政策決定会合の内容について

  • 無担保コールレート・オーバーナイト物を0.5%程度で推移するよう促すという調整方針の維持を全員一致で決定
  • リスクバランスは、経済・物価見通しともに、25年度と26年度は下振れリスクの方が大きいとみている
  • 金融政策運営は現在の実質金利がきわめて低い水準にあることを踏まえると、経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き、政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えている
  • こうした見通しが実現していくかどうかという点については、各国の通商政策等の今後の展開や、その影響を巡る不確実性がきわめて高い状況にあることを踏まえ、内外の経済・物価情勢や金融市場の動向等を丁寧に確認し、予断を持たずに判断していくことが重要と考えている

2.トランプ大統領の一連の関税政策について

  • 海外経済の減速、わが国企業の収益の減少、不確実性の高まりによる支出の先送りなどの経路を通じて、経済の下押し要因として作用すると評価している
  • ただその後は、海外経済が緩やかな成長経路に復していくことなどから、下押し圧力は次第に弱まっていくとみている

3.次回の6月会合で行う国債買入れの評価と計画について

  • 金融政策としての対応は短期金利の操作を中心に行うということで考えている
  • 今回の中間評価は、債券市場、国債市場の市場動向、機能度をしっかり点検しつつ、26年4月以降の姿も提示するということを基本線に行うということになる

4.関税に関する見通しについて

  • 関税に関する仮定は、各委員、個別にそれぞれだと思うが、私も含めて大まかな姿としては、これまでに議論されてきたものの中の一番極端なところにはいかない、それから全くゼロとか、10%だけで済むというよりはもう少し高いレベルに交渉の結果落ち着く程度の前提で、それぞれ具体的な姿は各委員に任されているというところ


[ゴールデン・チャート社]

■関連リンク

FED&日銀ウォッチ

主要各国の金融政策スケジュール

■参考資料(外部サイト)

総裁記者会見要旨(2025年4月30日、5月1日開催分)(日本銀行)

金融政策決定会合の運営(日本銀行)