〔NY外為〕円、147円台後半(11日) 2025年03月12日 06時37分
【ニューヨーク時事】11日のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の上昇を背景に円売り・ドル買いが優勢となり、円相場は1ドル=147円台後半に下落した。午後5時現在は147円73~83銭と、前日同時刻(147円23~33銭)比50銭の円安・ドル高。
トランプ米政権の関税政策が景気に与える影響が懸念される中で低下傾向をたどっていた米長期金利が11日は上昇に転じた。日米金利差の観点から円売り・ドル買いが優勢となった。朝方発表された1月の米雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人数は前月比23万2000件増の774万件と、市場予想(ロイター通信調べ)の763万件を上回った。米雇用情勢をめぐる懸念が和らぎ、円売りを後押しした面もある。
一方、トランプ米大統領は11日、カナダから輸入される鉄鋼、アルミニウムへの追加関税を2倍の50%に引き上げるよう指示したとSNS上で発表した。これを受けて、カナダ・ドルは対米ドルで下落。カナダ・ドルは一時1米ドル=1.4521カナダドル前後まで下げ、ロイター通信によると、対米ドルで1週間ぶりの安値を付けた。その後カナダ東部オンタリオ州のフォード首相は、米国の3州に送っている電気の値上げ措置について、一時停止すると発表した。
一方ウクライナは、米国が提示した30日間の停戦案を受け入れる用意があると表明。これを受けてユーロは対ドルで一時1ユーロ=1.0947ドルと、昨年10月半ば以来5カ月ぶりの高値を付けた。同時刻現在は1.0914~0924ドル(前日午後5時は1.0832~0842ドル)。対円では1ユーロ=161円30~40銭(同159円47~57銭)と、1円83銭の大幅な円安・ユーロ高。一時161円78銭と1月末以来約1カ月半ぶりの高値を付けた。