〔米株式〕NYダウ大幅続落、一時700ドル超安(11日午後1時22分) 2025年03月12日 02時34分

 【ニューヨーク時事】11日午後のニューヨーク株式相場は、リセッション(景気後退)懸念から売り込まれた前日の弱地合いが継続し、大幅続落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均の下げ幅は一時前日終値比で700ドルを超えた。午後1時22分現在、ダウは706.81ドル安の4万1204.90ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は199.47ポイント安の1万7268.85。
 前日の相場は、米景気先行き不安感の高まりを背景に売りがかさみ、800ドル超下落。今年最大の下げ幅を記録した。この日も売りの流れが続いている。トランプ米大統領が、カナダからの鉄鋼、アルミへの追加関税を引き上げるよう指示したと伝わると、通商摩擦が一段と激化するとの懸念から下げ幅を拡大した。
 米企業が相次いで弱気の業績見通しを示したことも相場の重し。航空大手デルタ航空は10日、2025年1~3月期の業績予想について、売上高伸び率と調整後1株当たり利益をそれぞれ下方修正。アメリカン航空グループは1~3月期について、従来予想を上回る1株当たり損失を見込んだ。百貨店大手コールズは通年の既存店売上高について、当初見通しよりも落ち込みが拡大すると予想した。
 一方、米労働省がこの日午前発表した1月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人数は前月比23万2000件増の774万件となり、市場予想(ロイター通信調べ)の763万件を上回ったものの、発表後にダウは下げ幅を拡大した。
 トランプ米大統領は11日、ワシントンで開かれる会合で、アップルやJPモルガン・チェース、ウォルマートなど米主要企業の最高経営責任者(CEO)らと面会する。

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