〔米株式〕NYダウ反落、1102ドル安=ナスダックは4.75%安(10日午後) 2025年03月11日 04時09分

 【ニューヨーク時事】週明け10日午後のニューヨーク株式相場は、トランプ米政権の関税政策が景気に与える影響への警戒感から売りが膨らみ、反落している。午後3時05分現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前週末終値比1102.43ドル安の4万1699.29ドル、ハイテク株中心のナスダック総合指数が864.75ポイント安の1万7331.47。ナスダックの下げは4.75%を超えた。
 中国政府は10日、米国産の農産物などに対して最大15%の関税を発動。トランプ米大統領による4日の対中追加関税への報復措置で、米中「貿易戦争」への警戒感が高まっている。貿易摩擦問題を巡っては、カナダとの対立も懸念材料。同国与党は9日、元カナダ銀行(中央銀行)総裁のマーク・カーニー氏を新首相に選出したが、同氏は米政権の通商政策を非難、対抗姿勢を鮮明にしている。
 経済政策の大幅な方針転換を受けて景気先行き不安が強まる中、トランプ氏は9日に放映されたテレビインタビューで、米経済が今年、リセッション(景気後退)に陥る可能性を否定しなかった。また、12日に消費者物価指数(CPI)の発表を控えているほか、週末14日には現行つなぎ予算の期限が迫っていることもあって投資家心理は改善せず、この日は再び売りが優勢となっている。

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