4万円が天井 2025年07月16日 14時28分

広田証券専務・樫田充幸氏
 株式市場を巡っては今後の不確定要素が多く、現在の株価水準から上昇する材料が見当たらない。日経平均株価は当面、4万円を天井に伸び悩む展開が続くとみている。
 日経平均は4月の急落以降、想定を上回るペースで値を戻してきた。ただ、日米の関税交渉は決着しておらず、新たな関税率が適用されれば国内産業は製造業を中心に大きなダメージを受ける。今月下旬から公表される4~6月期の企業決算では、厳しい業績見通しが出ることが予想され、株価押し下げの材料となりそうだ。8月にかけて弱含み、3万5000円程度まで下押す展開もある。
 秋以降は、関税交渉が落ち着けば株価は持ち直すだろう。それでもロシア・ウクライナ問題や中東情勢など不安材料は多く、年内は日経平均4万円が上限となりそうだ。逆に関税を巡るトランプ米大統領の動き次第では、3万1000円程度まで下落するリスクもはらんでいる。

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