〔東京外為〕ドル、148円台後半=米CPI加速で大幅高(16日午前9時) 2025年07月16日 10時45分
16日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、6月の米消費者物価指数(CPI)上昇率の加速を受け、1ドル=148円台後半に大幅上昇した。午前9時現在は、148円77~77銭と前日(午後5時、147円73~73銭)比1円04銭の大幅ドル高・円安。
15日の欧州時間は、147円60~80銭台でもみ合った。米国時間は6月の米CPI上昇率の伸び拡大で長期金利が上昇し、中盤には149円付近と4月2日以来、約3カ月ぶりの高値を付けた。終盤はダウ工業株30種平均の大幅下落などを受けて伸び悩み、148円80~90銭台で推移した。16日の東京早朝も、同水準で小動き。
6月の米CPI上昇率は、前年同月比2.7%と前月の2.5%から、2カ月連続で加速した。トランプ米政権の高関税政策の影響が顕在化したとみられる。インフレ再燃懸念からFRBの利下げ観測が後退し、米長期金利は約1カ月ぶりの水準に上昇した。
東京市場も米長期金利上昇に支援され、堅調に推移すると見込まれる。また、参院選で消費税減税などを主張する政党が議席を伸ばし、財政が悪化するとの見方も、円売り材料になる。市場関係者は「ドル円は参院選までに、150円を試す」(国内銀行)と予想している。
ユーロは対円で横ばい、対ドルは下落。ユーロ円は、海外時間に173円台前半と昨年7月以来の高値を付けたが、その後は利益確定売りなどで軟化している。午前9時現在は、1ユーロ=172円68~69銭(前日午後5時、172円69~71銭)、対ドルでは1.1607~1607ドル(同1.1689~1690ドル)。