年末に向け上昇 2025年07月09日 14時45分
野村アセットマネジメント・シニアストラテジスト鈴木皓太氏
足元は、難航している米国との関税交渉や参院選による政局の不透明感などから株価の調整はあり得る。しかし、関税交渉が決着し市場の関心が企業業績に移っていけば、日経平均株価は年末に4万2000円程度まで上昇すると予想する。
米政権からの関税通知は最悪の事態を逃れたが、交渉は続き不透明感は晴れない。市場では相互関税は最終的に10%を上回る程度にとどまるとみており、仮に25%のまま賦課されると下押し圧力が強まる。また、参院選で与党が過半数割れし政局が混乱すれば3万8000円程度まで下落する可能性がある。
ただ、関税交渉が想定内で合意し市場の関心が企業業績に移れば上昇に向かう。今年度は減益予想ながらも下振れ懸念が薄れ、来年度のしっかりした増益予想も手掛かりに株価水準を切り上げていく。米利下げによる米株高が日本株に波及し、外国人の買いも引き続き上昇をけん引するだろう。