〔東京外為〕ドル、145円台前半=有事のドル買いで上昇(19日正午) 2025年06月19日 12時05分

 19日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、中東情勢の緊迫化による有事のドル買いが優勢となり、1ドル=145円台前半に上昇した。正午現在は、1ドル=145円17~18銭と前日(午後5時、144円93~95銭)比24銭のドル高・円安。
 18日の米国時間の序盤は、FOMC結果を控える中、144円60~90銭台でもみ合い。中盤は、トランプ大統領がイランが外交交渉を求めて接触してきたことを明らかにすると、有事のドル買いの巻き戻しが起こり、144円50銭付近に軟化した。終盤は、FRBの政策金利見通しで年内の利下げ想定回数2回が維持されたため、1回に減るとみていた一部の市場参加者が売りを強め、144円30銭台に下落。その後は、パウエルFRB議長の会見が利下げに慎重なタカ派的と受け止められ、145円20銭台に切り返した。
 19日の東京市場午前は、米当局者がイランへの攻撃を示唆したと伝わり、リスク回避の円買いが強まったことから144円70銭台に下落したが、その後はドルが買い戻され、145円20銭付近まで持ち直す展開になった。米国がイランとイスラエルの紛争に介入し、中東情勢が一段と悪化するとの思惑から「有事のドル買いが継続している」(国内銀行)という。市場では「中東情勢に関する新たなヘッドラインが出てくるか、見極めたい」(資産運用会社)との声が出ていた。
 ユーロは朝方に比べ対円で小動き、対ドルは下落。正午現在は、1ユーロ=166円30~32銭(前日午後5時、166円86~89銭)、対ドルでは1.1455~1455ドル(同1.1512~1512ドル)。

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