〔東京外為〕ドル、145円付近=FOMCを受けもみ合い(19日午前9時) 2025年06月19日 11時52分

 19日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者による最新の経済・金利見通し「ドットチャート」とパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を受け、1ドル=145円付近でもみ合っている。午前9時現在は、1ドル=144円95~97銭と前日(午後5時、144円93~95銭)比02銭の小幅ドル高・円安。
 18日の欧州時間は、FOMCを控えた様子見ムードの中、144円60銭台~145円10銭台のレンジ圏で推移。米国時間の序盤はFOMC直前の持ち高調整で売りが広がり、144円40銭台へ軟化した。中盤はFOMC経済見通しでGDPが下方修正された一方、インフレ率が上方修正されたため、スタグフレーションに対する警戒感が膨らんで144円30銭台まで下押した。ただ、終盤はパウエルFRB議長が会見で、利下げに対し「可能となる時期が分からない」などと慎重姿勢を示したことで買い戻しが増加、145円20銭台まで戻りを入れる展開になった。東京早朝は145円付近を軸に推移した。
 FOMC経済見通しで2025年のGDPは1.4%(前回1.7%)に下方修正されたが、個人消費支出価格指数(PCE)コア中央値は3.1%(前回2.8%)に上方修正された。ただ、市場関係者は「上方修正事項も、下方修正事項も想定内だった」(資産運用業者)と指摘。パウエルFRB議長がその後の会見で利下げに消極的だったことも含め、「総じてサプライズはなく市場の反応も限定された」(FX会社)と説明していた。
 ユーロは対円、対ドルともに下落。午前9時現在は、1ユーロ=166円34~35銭(前日午後5時、166円86~89銭)、対ドルでは1.1475~1476ドル(同1.1512~1512ドル)。

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