〔東京外為〕ドル、143円近辺=終盤、調整売りで軟化(22日午後5時) 2025年05月22日 17時02分
22日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、終盤にかけて調整売りがやや優勢となり、1ドル=143円近辺に軟化している。朝方は、日米財務相会談で為替の議論がなかったことを受けて144円台前半に急伸。その後は売り戻され、午後に入ってもみ合いとなる場面もあったが、終盤に水準を切り下げた。午後5時現在、143円05~05銭と前日(午後5時、143円89~91銭)比84銭のドル安・円高。
前日の米国時間は、米20年債入札の低調な結果を受けた米長期金利上昇や米主要株価指数の下落で、一時143円20銭台まで下押した。その後は買い戻され、終盤にかけては143円60~70銭台を軸にもみ合った。
東京早朝は、加藤財務相とベセント米財務長官が会談し、米財務省が「為替水準について議論はなかった」と発表。これを受け、「米国からの円安是正要求がなかったことを受けた買い戻しが活発化した」(大手邦銀)とされ、一時144円40銭付近まで上値を切り上げた。ただ、その後は実需筋の売りや調整売りに押され、昼前に143円10銭前後に反落。正午に向けて143円10銭台で下げ渋った後、午後は143円20銭台を軸にもみ合いが続いたが、終盤に「調整売りが出た」(同)ことから若干軟化した。
日米財務相会談で為替が議論されず、「いったん買い戻されたが、米国のトリプル安懸念はなお根強い」(為替ブローカー)という。市場では「ドル円はなお調整売りが出やすく、上値の重い展開が続くのではないか」(先の大手邦銀)との声も聞かれる。
ユーロも終盤、対円は下落。対ドルも軟調。午後5時現在、1ユーロ=161円93~96銭(前日午後5時、162円94~96銭)、対ドルでは1.1320~1321ドル(同1.1323~1323ドル)。