〔米株式〕NYダウもみ合い、25ドル高=ナスダックは高い(22日午前) 2025年05月22日 23時17分

 【ニューヨーク時事】22日午前のニューヨーク株式市場は、米大型減税法案が下院で可決され財政悪化懸念が続く中を続落して始まった。その後は米長期金利の上昇一服を好感した買いなどが入り、もみ合いで推移している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時05分現在、前日終値比25.78ドル高の4万1886.22ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は152.01ポイント高の1万9024.65。
 米議会下院は22日朝、トランプ大統領の看板政策である大型減税を盛り込んだ法案を可決した。税収減による政府債務の膨張は不可避との見方が強まる中、米財政悪化への警戒感が高まり、米株を圧迫した。
 ただ、今後の上院での審議の行方を見極めたいとの思惑などから、米長期金利の上昇がひとまず一服したことで買いも入り、下値は限定的。前日に売られた銘柄を中心に安値を狙った買いも入りやすい。
 米労働省が22日に発表した新規失業保険申請件数は17日までの1週間で前週比2000件減の22万7000件と、市場予想(23万件=ロイター通信調べ)を下回ったことも投資家心理の改善につながり、米株を支えている。
 個別銘柄では、シェブロン、スリーエム(3M)、コカ・コーラ、ベライゾン・コミュニケーションズが安い。一方でナイキが上昇。ナイキは21日、2019年以来約6年ぶりにアマゾン・ドット・コム上での販売を再開すると発表した。マイクロソフト、エヌビディアなどのハイテク銘柄の一角も買われている。

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