下落後、長期上昇へ
ブーケ・ド・フルーレット代表・馬渕治好氏 2025年07月30日 14時36分

 日本に対する米国の関税率が、当初想定より下がって株価が上昇したこと自体に違和感はない。ただ、米経済や米企業業績への高関税の影響が皆無とは考えられない。世界的に株価はいったん下落し、その後、長期的に上昇するだろう。
 今のところ、米経済統計に関税のマイナスの影響は明確には出ていない。ただ、これまで税率引き上げ前の駆け込み輸入や駆け込み消費で高関税の負担を回避していただけで、今後は影響が表れそうだ。ドル、米国債、米株がそろって売られるトリプル安にはならないとしても、米経済が悪化すれば日本株にとって下押し要因になる。
 米関税の悪影響を見極めた後は、明るい方向に投資家の目が向くだろう。日本株は海外勢による買い越し基調が続いている。買いの主体としては欧米の年金資金など日本企業をよく知る投資家が多くなっているとみられる。日本株は息の長い上昇になりそうだ。

私の相場観