年末に4万2000円
ニッセイアセットマネジメント投資工学開発センター長・吉野貴晶氏 2025年04月25日 14時29分

 日本株は6月ごろまで厳しい局面が続きそうだ。米関税政策の動向が見通せず、企業の今期業績予想は例年以上に保守的になる。だが、第1四半期決算で業績の堅調さが確認できれば上昇基調に転じるだろう。来期の業績見通しを株価に織り込み始める今年の年末に、日経平均株価は4万2000円を試すとみる。
 日米の関税交渉が具体化し、不透明感が後退すれば株価を押し上げる。米国からの輸入拡大は内需企業にとって追い風だ。大阪・関西万博が好調なことからインバウンド(訪日客)消費増も期待できる。当面、内需やインバウンド関連が相場をけん引しそうだ。
 トランプ米大統領は対中関税を引き下げる姿勢を示しており、米中貿易戦争による景気減速は事前の想定ほどにはならないとみる。リスク要因は米国内でのトランプ氏の求心力低下だ。来年の中間選挙で共和党が議席を減らした場合、政局不安が高まり相場の重荷になり得る。

私の相場観