〔NY石油〕WTI4日ぶり反発、67.54ドル(17日) 2025年07月18日 04時45分

 【ニューヨーク時事】17日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、中東情勢の悪化を背景とした供給不安から買われ、4営業日ぶりに反発した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は前日清算値(終値に相当)比1.16ドル(1.75%)高の1バレル=67.54ドルだった。9月物は1.04ドル高の66.23ドル。
 ロイター通信は17日までに、イラク北部クルド人自治区にある油田施設が連日でドローン(無人機)攻撃を受けていると報道。攻撃により、原油生産量が日量14~15万バレル落ち込み、半減しているという。イスラエル軍が16日にシリアの首都ダマスカスで国防省などを空爆したと伝わったことも重なり、中東情勢の悪化に伴うエネルギー供給混乱を警戒した買いが入った。
 米商務省が17日発表した6月の小売売上高は前月比0.6%増加と、市場予想の0.1%増加を大幅に上回った。米労働省が同時刻に発表した新規失業保険も前週比7000件減の22万1000件と、5週連続の改善となった。米国の高関税政策を巡る不透明感は根強いものの、底堅い米経済指標を受けて投資家らのリスク回避姿勢が後退。米株価が上昇するとともに、株式と並んで同じリスク資産である原油にも買いが入った。また、前日まで3日続落していた反動から安値を狙った買いも入った。
 ▽ガソリン=反発。中心限月8月物の清算値は2.64セント高の1ガロン=217.04セント。
 ▽ヒーティングオイル=反発。8月物の清算値は7.31セント高の1ガロン=246.46セント。

前日からの主な出来事