〔NY金〕反落、3345.30ドル(17日) 2025年07月18日 03時24分
【ニューヨーク時事】17日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、ドル高や堅調な米経済指標を背景に、反落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比13.80ドル(0.41%)安の1オンス=3345.30ドル。
米商務省が朝方発表した6月の小売売上高は前月比0.6%増加と、市場予想(ロイター通信調べ)の0.1%増加を大きく上回った。変動の激しい自動車・同部品を除いても0.5%増加と予想(0.3%増加)を上回った。一方、米労働省が同時刻に発表した新規失業保険申請は、12日までの1週間で前週比7000件減の22万1000件と、5週連続の改善となった。市場予想よりも良好な内容だった。米消費動向や雇用情勢の底堅さが示されたことを背景に、対ユーロでドルが上昇。ドル建てで取引される商品の割高感が意識され、金は売りが優勢となった。
米連邦準備制度理事会(FRB)のクグラー理事は17日、ワシントン市内で行った講演で、労働市場の安定やトランプ政権の高関税政策によるインフレ上振れリスクを踏まえれば、「しばらく現行水準で政策金利を維持することが適切だ」と述べた。利下げに対する慎重な姿勢を示唆するような発言も、金利を生まない資産である金相場の圧迫要因となった。
一方、赤沢亮正経済再生担当相は17日午前、米国の関税政策を巡り、ラトニック米商務長官と電話協議を実施。米国が表明した日本に対する25%の相互関税発動が8月1日に迫る中、日本側は米国側との「調整を精力的に続ける」方針となっている。