〔米株式〕ダウ3日ぶり反発、217ドル高=ナスダック最高値(9日) 2025年07月10日 05時41分
【ニューヨーク時事】9日のニューヨーク株式相場は、トランプ米政権の高関税政策を巡る不安がやや後退し、3営業日ぶりに反発した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比217.54ドル高の4万4458.30ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は192.88ポイント高の2万0611.34と、史上最高値を更新して引けた。
ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比1億6057万株減の10億8142万株。
トランプ大統領はこの日もフィリピンなど各国に新たな関税率を通知した。ただ、市場では「最終的には提示されているほど高い関税はかけられないだろう」(大手証券)との楽観が根強く、ダウ平均は前日までの下落を受けた値頃感もあり、買いが優勢となった。さらに、米長期金利の低下が相場を下支えした。
米半導体大手エヌビディアはこの日、世界の上場企業として初めて時価総額が一時4兆ドル(約590兆円)に達した。終値は1.8%高。
他のダウ平均構成銘柄は、ボーイングが投資機関の目標株価引き上げなどを受け3.7%高。メルクは、この日発表した英製薬企業の買収が好感されて2.9%高。一方、ユナイテッドヘルス・グループは、医療保険制度を巡る不正疑惑に関する報道を背景に1.6%安。