イスラエル高官「1~2週間で合意も」=ガザ停戦、撤収範囲で譲歩か 2025年07月10日 14時57分

【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザの停戦交渉を巡り、イスラエル高官は9日、1~2週間の間にイスラム組織ハマスとの合意に至る可能性があると語った。ネタニヤフ首相の訪米に際して交渉の見通しを語った。ロイター通信が報じた。
同高官は、仮に米提案の60日間の停戦案に双方が合意すれば、その期間中にハマスの武装解除を条件とする恒久停戦を提示する用意があると表明。ハマスがこれを拒否すれば、軍事作戦を継続すると警告した。
米ニュースサイト「アクシオス」は9日、イスラエルが交渉の焦点の一つである軍の撤収範囲について譲歩し、関係筋の話として「交渉が大きく進展した」と報じた。AFP通信によると、イスラエル軍のザミール参謀総長は、軍事作戦でハマスに大きな打撃を与えたとし、「人質解放の取引に向けた準備が整えられた」と述べた。
一方、ハマスは9日の声明で、ガザに残る50人の人質のうち10人を解放すると表明したものの、イスラエルの「頑迷な態度」により停戦交渉は厳しい状態にあると主張した。
ハマスは、未解決の問題として、恒久停戦に向けた保証のほか、イスラエル軍の撤退などを列挙。その上で「ハードルを乗り越えるため、仲介国との交渉に真剣かつ前向きな精神で臨む」と強調したが、交渉が早期に妥結するかはいまだ不透明だ。