〔米株式〕ダウ続落、165ドル安=トランプ関税が重荷(8日) 2025年07月09日 05時32分

 【ニューヨーク時事】8日のニューヨーク株式相場は、トランプ米政権の高関税政策を巡る不透明感が重荷となる中、続落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比165.60ドル安の4万4240.76ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は5.94ポイント高の2万0418.46で引けた。
 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比8761万株増の12億4199万株。
 トランプ氏は8日、米国に輸入される銅に50%の関税を課す方針や、医薬品の関税率を200%に引き上げる可能性に言及。物価高再燃に伴う景気減速懸念から金融株などが売られた。
 先週にナスダックや、投資家が重視するS&P500種株価指数が史上最高値を更新し、「上値を追いにくい展開」(日系証券)だったことも相場を抑えた。
 一方、トランプ氏が相互関税の新税率発動を来月1日に設定したことで、市場では「(税率に関する)交渉の余地が生まれた」(日系証券)との楽観論も浮上。税率が最終的に引き下げられるとの期待感が相場を下支えした。
 ダウ構成銘柄は、JPモルガン・チェースが3.2%安、ナイキが3.4%安、アマゾン・ドット・コムが1.8%安。シェブロンは4.0%高、アムジェンは1.4%高、エヌビディアは1.1%高だった。

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