〔東京外為〕ドル、144円台前半=調整的な売りなどで下落(4日午後3時) 2025年07月04日 15時05分
4日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、調整的な売りなどに押され、1ドル=144円台前半に下落している。前日の強い米雇用統計で急伸した反動からの売りのほか、トランプ米政権の高関税への警戒感も上値を重くした。午後3時現在、144円32~35銭と前日(午後5時、143円86~88銭)比46銭のドル高・円安。
3日の米国時間の序盤は、堅調な雇用統計を受けて145円20銭台に上昇したが、その後は利益確定や調整の売りに押され、144円60銭付近に軟化。中盤は、ISMサービス業PMIが強い結果となると、145円20銭台へ切り返した。終盤は、3連休を前に調整の売りが優勢となり、145円前後に下落した。
4日の東京早朝は、144円80銭台に軟化。午前9時以降、日経平均株価の伸び悩みや実需筋の売りに押され、仲値にかけては144円50銭台に下落した。その後はいったん買い戻しが入り、正午前後は144円60銭台に持ち直した。午後は調整的な売りが強まり、午後3時にかけては144円台前半へと水準を切り下げた。
市場では「前日の米雇用統計で一気に水準を切り上げた反動から改めて調整的な売りが優勢になった」(為替ブローカー)と指摘される。また、「対ユーロでもドルが売られるなど、全般的なドル安にドル円もなびいた」(同)という。このほか、「トランプ政権から高関税を課せられることへの警戒感もドル円の重しになっている」(大手邦銀)との声が聞かれる。
ユーロは午後に入って対円で弱含み。対ドルは強含み。午後3時現在、1ユーロ=170円08~11銭(前日午後5時、169円79~82銭)、対ドルでは1.1784~1784ドル(同1.1800~1801ドル)。