参院選、遊説が本格化=石破首相「コメ増産」、野党は給付批判【25参院選】 2025年07月04日 12時28分

地元農家との車座対話に臨む石破茂首相(中央奥)=4日午前、福島県白河市
地元農家との車座対話に臨む石破茂首相(中央奥)=4日午前、福島県白河市

 参院選2日目となった4日、与野党は幹部による遊説を本格化させた。「政権選択」を意識し、支持拡大を訴え、批判の応酬も繰り広げた。20日の投開票に向け、物価高対策などを巡る舌戦が激しさを増している。
 石破茂首相(自民党総裁)は福島県白河市で地元農家との車座対話に出席。水田政策に関し「まず増産することだ。努力に報いる手当てに力を入れる」と訴えた。街頭演説では国民1人2万~4万円の現金給付の公約について「バラマキでも何でもない」と主張した。
 首相は能登半島地震で被害を受けた石川県輪島市も訪れ、「世界一の防災大国」に取り組むとアピール。「選挙で防災を語る党はどこか。医療、年金、介護、子育てをきちんと語る政党がどこにあるのか」と述べ、「責任政党」の立場を強調した。那覇市でも自民候補を応援した。
 公明党の岡本三成政調会長は埼玉県朝霞市で演説し、現金給付に関し「決して十分ではないが、物価高をしのいでもらいたいという思いだ」と理解を求めた。
 これに対し、立憲民主党の野田佳彦代表は熊本市で街頭演説し、ガソリン税暫定税率について「物価高では廃止するのは当たり前だ」と強調。通常国会に提出した廃止法案に与党が反対したことを批判した。
 日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は兵庫県芦屋市で街頭演説を行い、「2万円配ったら何とかなるというような腐った政治をぎゃふんと言わせたい」と酷評。国民民主党の玉木雄一郎代表も福岡市で「2万円を配っているだけでは、持続的な安心にはつながらない」と力説した。
 共産党の小池晃書記局長は福島市で、コメ価格高騰について「減反を押し付けてきた自民の問題だ」と指摘。「与党に助け船を出す維新、国民民主にも審判を下そう」と他の野党にも矛先を向けた。れいわ新選組、参政、社民、日本保守などの各党もそれぞれ選挙運動を活発化させた。参院選の期日前投票は4日から始まった。 

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街頭演説する公明党の岡本三成政調会長=4日、埼玉県朝霞市
街頭演説する公明党の岡本三成政調会長=4日、埼玉県朝霞市
街頭演説する日本維新の会の吉村洋文代表=4日、兵庫県芦屋市
街頭演説する日本維新の会の吉村洋文代表=4日、兵庫県芦屋市

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