コメ5キロ4176円=備蓄米効果で3週連続下落 2025年06月16日

 農林水産省は16日、全国のスーパーで6月2~8日に販売されたコメ5キロ当たりの平均価格が前週比48円安の4176円だったと発表した。競争入札で売り渡された備蓄米の流通が進み、3週連続で下落した。ただ、出回るスピードがまだ遅く、前年同時期の2倍近い高水準での推移が続いた。
 現在は、入札分に加えて、随意契約により2000円程度となった備蓄米が店頭に並んでいる。今回の調査には5月末から販売が始まった随意契約分も、一部反映されたとみられる。備蓄米の販売が広がれば、コメ全体の平均価格の下げ幅が一段と拡大する可能性がある。
 調査は全国のスーパー約1000店舗のデータに基づく。競争入札で放出した備蓄米の多くがブレンドされていることから、農水省はコメの販売数量に占めるブレンド米比率も発表している。それによると、前週比5ポイント上昇の44%となり、高騰する銘柄米の販売を抑制する効果があった。
 さらに、農水省は随意契約分を除く、備蓄米と推察されるコメの店頭価格について、全国計342店舗を抽出した独自の調査を公表。原則6月11日時点での都道府県別の中央値は、最高値が滋賀県の税抜き4380円、最低値が愛知県の2980円だった。 

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スーパーでコメの陳列棚を眺める客=6日、東京都江東区
スーパーでコメの陳列棚を眺める客=6日、東京都江東区

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