〔東京外為〕ドル、一時146円台前半=買い一巡後はやや伸び悩む(29日正午) 2025年05月29日 13時24分

 29日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米半導体大手エヌビディアの好決算などに支援され、一時1ドル=146円台前半まで急伸した。米裁判所によるトランプ関税の一部差し止め命令も支援要因。ただ、買い一巡後は戻り売りも出て、やや伸び悩んでいる。正午現在、145円78~79銭と前日(午後5時、144円14~15銭)比1円64銭の大幅ドル高・円安。
 前日の海外市場では、欧州時間は東京時間終盤からの売りが続き、一時144円付近まで軟化。その後は買い戻しが優勢となり、米国時間の序盤には144円90銭台に浮上。いったん緩んだが、中盤には買いが再燃し、一時145円10銭近くまで上値を伸ばした。終盤はやや戻り売りに押され、144円80銭台に伸び悩んだ。
 東京早朝は、エヌビディアが発表した2025年2~4月期決算の売上高などが市場予想を上回ったほか、トランプ関税の一部差し止め命令が伝えられたことも追い風となり、146円前後に急伸。その後は上げ一服となったが、仲値前後に146円20銭台まで上値を伸ばした。正午にかけては戻り売りも出て、やや水準を下げている。
 エヌビディアの好決算を受けて、「日経平均の上昇を見込んだリスク選好の買いが強まった」(為替ブローカー)という。また、「上昇過程でストップロスの買いも巻き込まれた」(大手邦銀)とされる。ただ、上昇ペースが速く、「買い一巡後は調整売りが優勢だった」(同)とされ、午後も「水準調整の売りが出やすい」(同)との声が聞かれる。
 ユーロも午前9時以降、対円で上昇。対ドルは下げ渋る。正午現在、1ユーロ=163円95~96銭(前日午後5時、163円28~30銭)、対ドルでは1.1245~1246ドル(同1.1326~1327ドル)。

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