〔東京外為〕ドル、143円台後半=売り一巡後は下げ渋る(30日正午) 2025年05月30日 12時03分

 30日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日経平均株価の大幅安を背景に一時1ドル=143円台半ばまで水準を切り下げた。ただ、売り一巡後は買い戻しが入り、143円台後半で下げ渋っている。正午現在、143円92~93銭と前日(午後5時、145円26~26銭)比1円34銭の大幅ドル安・円高。
 前日の海外市場では、欧州時間は東京時間終盤からの調整売りが続き、米国時間の序盤には144円40銭台に下落。その後も、米新規失業保険申請件数が弱めとなり、米長期金利が低下したことで売りが優勢となり、一時143円90銭台まで下値を切り下げた。終盤は144円10銭台に持ち直した。
 東京早朝は144円前後で推移した後、午前9時前にやや売られた。午前9時以降、日経平均の下落を背景に売りが優勢となり、仲値前後には143円40銭台に下落。ただ、同水準では買い戻しが入り、正午にかけては143円90銭台に持ち直している。
 朝方の5月の東京都区部CPIがやや強めとなり、一時的に売られた。仲値前後の下げをめぐっては、「トランプ政権が最大15%の関税を100日間賦課できる措置を検討している、との一部報道が売り材料になった」(為替ブローカー)という。ただ、前日から大きく下げた後でもあり、「安値では買い戻しが入った」(同)とされる。午後は「売り買いも一巡し、週末を控えて様子見ムードが強まるのではないか」(大手邦銀)との声が聞かれる。
 ユーロは対円、対ドルで軟化。正午現在、1ユーロ=163円34~35銭(前日午後5時、163円79~81銭)、対ドルでは1.1348~1349ドル(同1.1275~1276ドル)。

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