〔東京外為〕ドル、143円台後半=弱めの米労働指標など受け急落(30日午前9時) 2025年05月30日 09時02分
30日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、弱めの米労働関連指標で米長期金利が低下したことに圧迫され、1ドル=143円台後半に急落している。前日の東京時間に急伸した反動の売りも出たとみられる。午前9時現在、143円75~75銭と前日(午後5時、145円26~26銭)比1円51銭の大幅ドル安・円高。
前日の海外市場では、欧州時間は東京時間終盤からの調整売りが続き、米国時間の序盤には144円40銭台に下落。その後も、米新規失業保険申請件数が弱めとなり、米長期金利が低下したことで売りが優勢となり、一時143円90銭台まで下値を切り下げた。終盤は144円10銭台に持ち直した。
東京早朝は144円前後で推移した後、午前9時前にやや売りが優勢となった。前日の米国時間は、弱めの労働関連指標で米長期金利が低下したことが売りを誘ったが、前日の東京時間に「かなりドル円の上昇ピッチが速かったこともあり、その反動としての調整売りも加わったのではないか」(大手邦銀)と指摘される。
前日の海外時間から急落した流れから「チャート的にはなお売りが出やすい」(FX業者)と指摘される。もっとも、前日の東京時間の高値(146円台前半)から大幅に下げた後でもあり、「一段の低下余地は限られるのではないか」(先の大手邦銀)との声が聞かれる。
ユーロも対円で軟化。対ドルは上昇。午前9時現在、1ユーロ=163円53~57銭(前日午後5時、163円79~81銭)、対ドルでは1.1377~1377ドル(同1.1275~1276ドル)。