〔東京外為〕ドル、143円台後半=日米貿易交渉を控え、小動き(30日午後3時) 2025年05月30日 15時08分

 30日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、海外時間に予定される日米貿易交渉を控えて、1ドル=143円台後半で小動きだった。午後3時は、143円82~82銭と前日(午後5時、145円26~26銭)比1円44銭の大幅ドル安・円高。
 前日の米国市場では、週間新規失業保険申請件数が4週ぶりに悪化したことや、長期金利低下などを受けてじり安となり、終盤には143円90銭台まで水準を切り下げた。
 東京市場の午前は、日経平均株価の大幅安を嫌気して、143円40銭台に下落。正午に向けては、日経平均の下げ渋りなどで買い戻され、144円近辺に持ち直した。
 午後は、手掛かり材料が乏しい上、赤沢経済再生担当相とベセント米財務長官の日米貿易交渉を見極めたいムードが広がり、143円70~90銭台で一進一退だった。
 米国の連邦巡回区控訴裁判所は29日、国際貿易裁判所がトランプ政権の相互関税などの差し止めを命じた決定について、執行を一時的に停止する判断を下した。市場では「海外時間に改めて材料視される可能性がある」(FX業者)との声が出ている。また、「欧州市場では、月末フローが出やすい」(外為仲介業者)といい、ドル円は動意付くとの見方が出ている。
 ユーロは正午に比べ対円で小幅安、対ドルで横ばい圏。午後3時は、1ユーロ=163円23~27銭(前日午後5時、163円79~81銭)、対ドルでは1.1350~1351ドル(同1.1275~1276ドル)。

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