〔東京外為〕ドル、143円台前半=売り一巡後はもみ合い(22日午後3時) 2025年05月22日 15時05分
22日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、午前中からの売りが一巡した後は、1ドル=143円台前半でもみ合っている。朝方は、日米財務相会談で為替の議論がなかったことを受けて144円前半に急伸。その後は売り戻される展開となったが、午後は売りが一服して方向感を欠いている。午後3時現在、143円34~34銭と前日(午後5時、143円89~91銭)比55銭のドル安・円高。
前日の米国時間は、米20年債入札の低調な結果を受けた米長期金利上昇や米主要株価指数の下落で、一時143円20銭台まで水準を切り下げた。その後は買い戻され、終盤にかけては143円60~70銭台を軸にもみ合った。
東京早朝は、加藤財務相とベセント米財務長官が会談し、米財務省が「為替水準について議論はなかった」と発表したことから、米国からの円安是正要求がなかったとして買いが活発化。一時144円40銭付近まで水準を切り上げた。もっとも買い一巡後は実需筋の売りや調整売りに押され、昼前に143円10銭前後に反落。正午前後は143円10銭台で下げ渋った後、午後はやや買い戻され、小幅に水準を切り上げている。
米国のトリプル安懸念はなお根強いものの、「時間外取引で米長期金利の上昇が一服しているため、ドル円はとりあえず底堅い」(為替ブローカー)という。また、日米財務相会談の通過で「目先は方向感が出にくい」(大手邦銀)との声も聞かれる。
ユーロも午後は対円で下げ渋り。対ドルはもみ合い。午後3時現在は、1ユーロ=162円46~47銭(前日午後5時、162円94~96銭)、対ドルでは1.1334~1335ドル(同1.1323~1323ドル)。