〔NY石油〕WTI続伸、68ドル台(18日午前) 2025年07月18日 23時03分
【ニューヨーク時事】週末18日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、欧州連合(EU)による対ロシア追加制裁合意をきっかけに、続伸している。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は午前9時40分現在、前日清算値(終値に相当)比0.87ドル高の1バレル=68.41ドル。
EUは18日、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、新たな制裁を科すことで合意した。第18弾となる今回の制裁は、エネルギー分野を中心に圧力を一層強める内容で、ロシアのエネルギー収入を抑えるため、同国産原油の価格上限を引き下げる措置が含まれる。ロイター通信によると、上限は従来の1バレル=60ドル(約8900円)から47.6ドル(約7100円)に下がる。
また、ロシア産原油の輸出に使用されている「影の船団」のリストにタンカー100隻を追加。ロシア産天然ガスを欧州に供給する海底パイプライン「ノルドストリーム」の再稼働を阻止する措置が盛り込まれたほか、インドにあるロシア最大の石油生産会社ロスネフチの製油所も制裁対象となった。これら一連の措置を受け、原油供給が引き締まるとの懸念が台頭し、相場は買いが先行している。
一方、トランプ米大統領は週初、ロシアに対し、50日以内に停戦合意に応じない場合、経済制裁を科すと警告しており、市場参加者は動向を引き続き注視している。