〔NY石油〕WTI反発、64.92ドル(25日) 2025年06月26日 04時54分
【ニューヨーク時事】25日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米国内の原油・ガソリン需要の堅調さを示唆する統計を好感し、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.55ドル(0.85%)高の1バレル=64.92ドル。9月物は0.31ドル高の63.46ドルだった。
米エネルギー情報局(EIA)が午前に公表した週報によると、20日までの週の米原油在庫は前週比580万バレル減と、市場予想(80万バレル減=ロイター通信調べ)を大幅に上回る取り崩し。また、ガソリンも予想に反して210万バレルの在庫減を示したほか、供給は約3年半ぶりの高水準を記録した。夏場のドライブシーズンが本格化する中、旺盛な燃料需要を示唆する統計結果を受け、市場は買いで反応。8月物は一時66ドル付近まで上昇した。
このほか、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が2日目の議会証言で、トランプ政権の高関税政策による物価高は「一時的」にとどまる可能性があるとの見解を表明。これも早期利下げ再開観測を後押しし、相場の支援要因となった。
しかし、午後に入ると、相場はじりじりと上げ幅を縮小。イスラエルとイランの停戦を巡り、トランプ米大統領は25日、イランの核開発計画について来週協議し、何らかの合意を結ぶ可能性を示唆した。また、英石油大手シェルが競合BPの買収に向け、初期段階の協議を行っているとの報も注目を集めた。
▽ガソリン=3営業日続落。中心限月7月物の清算値は0.33セント安の1ガロン=208.24セント。
▽ヒーティングオイル=3営業日ぶりに反発。7月物の清算値は1.13セント高の1ガロン=229.64セント。