イラン核協議、来週再開=トランプ氏表明、停戦続く 2025年06月26日 07時58分

【ハーグ、カイロ時事】トランプ米大統領は25日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開かれたオランダのハーグで記者会見し、イランの核開発計画の放棄を巡って「来週協議する予定だ」と明らかにした。「何らかの合意」を結ぶ可能性を示唆し、イランが外交的解決の道を選択するだろうと予想した。
トランプ氏は、米軍による攻撃がイラン核施設を破壊し、イスラエルとイランの交戦を終わらせたと主張。「ウラン濃縮はイランが今、最もやりたくないことだ」とした上で、「われわれが求めるのはこれまでと同様、核開発の放棄という一点のみだ」と強調した。
核施設の被害状況については、情報が錯綜(さくそう)している。米CNNテレビなどは24日、空爆では主要部分を破壊できず、核兵器開発に要する時間を「数カ月」遅らせただけとの米国防総省の国防情報局の初期分析結果を報じた。一方、米中央情報局(CIA)のラトクリフ長官は25日、信頼できる筋からの情報として、イランの複数の核施設が破壊され、再建には数年を要するだろうとの見方を示した。
イスラエル首相府は25日、米軍のイラン中部フォルドゥの核施設への攻撃で、「重要施設が破壊され、濃縮施設は稼働不能となった」との見解を発表した。イラン外務省報道官も中東の衛星テレビ局アルジャジーラに「われわれの核施設がひどい被害を受けたことは確かだ」と認めた。
トランプ氏はイスラエルとイランの停戦に関し、「両国とも疲弊し、(交戦状態から)抜け出したいと考えている」と指摘。当面は停戦が守られるとの見通しを示した。