〔東京外為〕ドル、144円台後半=米利下げ期待で下落(26日正午) 2025年06月26日 12時05分
26日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、トランプ米大統領がFRB次期議長の早期指名を検討しているとの報道を受けた米利下げ観測などを背景に、1ドル=144円台後半に下落した。正午現在、144円67~69銭と前日(午後5時、145円30~32銭)比63銭のドル安・円高。
前日の海外市場では、欧州時間から米国時間の序盤にかけ、米長期金利の上昇に伴い、145円20銭台から146円近くまでじりじりと上昇した。5月の米新築住宅販売件数が公表され、市場予想を大きく下回ると反転し、一時145円近辺まで下落。その後は145円台前半で推移した。
東京時間の早朝は売りが強まり、145円を割り込んだ。トランプ米大統領が、利下げに慎重なパウエルFRB議長の後任を今年夏から秋にかけて前倒しで発表する意向だと米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが報じ、「利下げに前向きな人が議長になるとの期待感からドルが売られた」(邦銀)との声が聞かれた。
本日の取引のスポット応当日は月末・四半期末となるため、「国内輸出企業などのドル売り・円買いが通常より多かった」(外為仲介業者)といい、仲値公示に向けては144円60銭台まで値を下げた。日経平均株価の上げ幅が一時450円を超え、リスクオンのドル買い・円売りも入り、145円近くまで値を戻す場面もあったが、その後は144円台後半でもみ合っている。
ユーロは午前9時以降、対円、対ドルでもみ合い。正午現在、1ユーロ=169円14~15銭(前日午後5時、168円54~56銭)、対ドルでは1.1690~1691ドル(同1.1599~1599ドル)。ユーロドルは一時1.1694ドルと、2021年9月以来約3年9カ月ぶりの高値を付けた。